盛り上がりを見せた“KTEC将棋”開発者へのインタビュー!「KTEC Tech Conference #6」レポート

開発3部 福田陸弥

「もっと楽しく。もっと面白く。あくなき探究心で。」をパーパスに掲げているKDDIテクノロジー(社内ではKTEC(ケーテック)の愛称)。

2024年9月13日、KTECのテックカンファレンス「KTEC Tech Conference #6」を開催しました。本レポートでは、会場の様子をダイジェストでお届け。コンテンツ開発者にインタビューも行いました。

■いざ、開場!

今回のテックカンファレンスの会場は「esports Style UENO」。“全ての人にesportsの扉を”というコンセプトを掲げている、KDDIが2024年に開業したesports施設です。コンセプト通り、自由でワクワクした雰囲気が広がります。

テックカンファレンスの開始前から、続々と参加者が集まり、会場の雰囲気もあいまって、これから始まるカンファレンスへの期待感が高まります。「どんなことが始まるんだろう」「どんな新しいことが起きるのか」と参加者もソワソワした表情。


会場の様子

■盛り上がりを見せたコンテンツ「KTEC将棋」

当日は、開発3部の福田さんが開発した「KTEC将棋」というコンテンツも。会場で特に盛り上がりを見せていましたが、今回はその「KTEC将棋」を開発した福田さんに、開発の経緯をインタビューしました。


開発3部 福田陸弥さん

◇自己紹介をお願いします。

福田:開発3部の福田陸弥です。2024年2月に中途入社しました。元々VR系のエンジニアとして7年ほど活動した後、業務委託の形でKTECと仕事をすることになり、その流れで声をかけていただき入社しました。XR系を中心とした開発3部で、私は主にモータースポーツと3Dスキャンを組み合わせて演出する技術に最近は多く携わっています。

◇そもそも、今回のKTEC将棋を開発したきっかけは何だったのでしょう?

福田:今回、esports Style UENOで開催するという会場が先に決まっていたパターンだったので、場所にあったコンテンツをやりたいというのが着想のきっかけでした。ゲーム的な体験を通してチームビルディングをしてもらう、自分の部署に誰がいるのかどんな人なのかを知ることを主軸として置きたいと考えました。

リモートワークなどの影響でチーム内のコミュニケーションが不足しているという話を耳にしていたので、そこを促進するきっかけになるようなゲームにしたいと思いました。

既存のタイトルを使ったコンテンツも悪くないのですが、社員の属性に注目するという観点でいくと、自分たちでゲームを作った方が早そうだと思いました。一人一人のキャラクター性に注目できるという点で、ボードゲームの方向性が良いのかなと思い、「KTEC将棋」が発足しました。


◇他にも候補はあったんですか?

一人一人形の違うピースで盤面を埋めていく陣取りゲームや、生成AIを絡めたクイズ番組制作など、アイデアはたくさん出ていました。その中でも「KTEC将棋」が一番スマートで元々の目的から外れていないのでは?ということで、このタイトルに決まりました。

◇KTEC将棋の開発は、どれくらいの期間・体制で行っていたのですか?

基本的に開発は僕一人で行いました。デバッグやテストプレイを考えると実装期間は3週間ほど、プラス微調整1週間の合計約1カ月でした。今回は時間もかなり限られていたので、逆に複数人でチームを組んで進めると、コミュニケーションコストで間に合わないと思いました。

ただ、今回会場のフロントスクリーンと天井スクリーンの表示をそれぞれ変えていたので、その部分の作り方は映像チームの方たちとたくさん議論して作りました。

◇開発期間で気をつけていたことや工夫した点はありましたか?

当日のタイムスケジュールが読めず、1試合にどれくらいの時間をかければ良いかが分からなかったので、オプションメニューを作り込むことで対応しました。

ゲームを進行させながら「ここから先は1試合10分です」「ここから先は1試合20分です」と動的に変えられるようにしておいたことが功を奏し、時間をオーバーせず完走できました。


◇将棋の駒を取ったときに“人事発令”とコールされるなど、斬新なアイデアだったかと思いますが、ご自身の中で考えられたんですか?

元々「KTEC将棋」を提案したタイミングで、“人事発令”のアイデアもあったんです。というのも、今回の会場に合わせeスポーツらしさを前面に押し出したいと考えていました。eスポーツらしさとは、ゲームであることと実況がついていることが重要なポイントだと思っていて、実況がゲームの要素を声に出して読んだときにその響きが面白いかどうかをかなり重視しました。駒が取られて“人事発令”と言ったらさすがに面白いだろうと考えながらワードチョイスをした覚えがあります。

◇当日、会場で見ていてどのような印象でしたか?

想像以上に盛り上がっていたと思いました。アイデアを出す段階では、複数回試合をやっているとみんな飽きてくるのではないかと懸念していたのですが、思いのほか飽きなくて。当然ですがチームごとに人も違いますし、人ごとに動き方が違うので、完全に同じ展開になる試合は全くなかったことが、マンネリ化せず楽しんでくれたところに繋がったのかなと思います。

最後の方の試合は、本物の勝負かと思うようなトリッキーな技が出ていました。皆さん考えてプレーしてくれているのだなと、かなり感動しましたね。


熱戦を見守る会場の様子

■KTECカンファレンスに参加してみての感想(参加者からの声)

駅からのアクセスも良く、“テクノロジー”や“先進性”といったキーワードが随所に感じられる会場で開催された本イベント。足を踏み入れるとすぐに「これから何が始まるのか」というワクワクを感じました。

実際のカンファレンス内では、KTECが掲げる「もっと楽しく。もっと面白く。あくなき探究心で。」というパーパスを実感できる、知的好奇心がそそられるような発表やコンテンツが準備されており、プライベートと仕事の境目がなく仕事・技術を楽しんでいる様子が伝わってきました。

また、会全体の締めくくりとして語られていた「今後も技術に対する探究をし続けていきながら、お客様や社会にとって意味のあるもの、価値のあるものを提供していきましょう」という言葉も印象的でした。

一般的なテックカンファレンスでは、技術や知識を提供し、それを来場者が聞いて知識を深めるという一方通行なコミュニケーションになりがちですが、「会社全体の一体感を醸成しよう」という雰囲気が漂っており、全体を通じてKTECらしさを感じられるイベントになっていたと感じました。

◇KTECは、今後もテックカンファレンスなどで、積極的にエンジニア組織や技術、私たちの目指す世界について、発信を続けていく予定です。次回テックカンファレンスもお楽しみに!

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