【中途入社社員座談会:前編】KTECエンジニアが語る、多彩な技術への挑戦と成長のリアルストーリー
「もっと楽しく。もっと面白く。あくなき探究心で。」をパーパスに掲げているKDDIテクノロジー(社内ではKTEC(ケーテック)の愛称)。
中途入社したエンジニア4名で座談会を実施。盛りだくさんの内容となりましたので、今回は前編・後編の2回にわたっての連載です!前編では、KTECへの入社経緯や業務内容についての話をお送りいたします。
◇自己紹介をお願いいたします。
瀧澤:2024年1月入社、開発1部の瀧澤榛花(たきざわ はるか)です。Webアプリケーションの開発エンジニアで、BtoCやBtoBのお客様に対するDXの案件を担当しています。現在は、小売り向け接客DXソリューション開発の業務に携わっています。
額:開発3部の額 邦行(ぬか くにゆき)です。2021年4月にKTECへ入社し、現在はXRの開発業務を中心に携わっています。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などと呼ばれる、スマ-トフォンやスマートグラス、ヘッドマウントディスプレイを用いて体験するようなコンテンツにおける要素技術の調査などを行っています。
ココ:開発5部のアウン・ココです。2022年8月に入社しました。開発5部は品質評価をメインに行っている部署で、中でも私はスマ-トフォンの無線通信プロトコルの評価を担当しています。特に、4Gや5Gといった無線通信のプロトコルの品質評価を実施しています。
嶋田:開発6部の嶋田 守孝(しまだ もりたか)です。開発6部はホームゲートウェイやセットトップボックス(STB)などKDDIが提供するサービスのデバイス開発を中心に行っている部署で、私はSTB上で動くアプリケーションの開発や保守サポートのPMを担っています。2018年7月に入社したので、KTEC歴は7年目になりました。
■キャリアのステップアップを求めて。KTECを選んだ理由
◇KTECに入社した理由やきっかけをぜひ教えてください。
瀧澤:これからもエンジニアとして開発の現場で貢献したい、技術を軸に自身のキャリアアップを図りたいという想いがあり、KTECはその希望をかなえてくれる環境だったこと、また、自分を成長させてくれる刺激的な環境だと感じたため、KTECで働くことを決意しました。
額:私は前職、測定機器メーカーに在籍し、ニッチな会社ではあったものの海外に仕事で行くこともあり、楽しくやらせてもらっていたのですが、2017年にマイクロソフトから出たHoloLensというデバイスと出会ったことをきっかけに、新しい技術にきちんと取り組んでいきたいという想いが強くなりました。そんな中、KDDIという大手通信会社のグループ会社であるKTECで、XR分野の開発を幅広く携わることができたら楽しそうという思いでKTECへ転職しました。
また、自由かつ裁量が大きそうという点もKTECに入社した理由の一つです。実際に入社してからも想定したところとのギャップはなく、思っていた以上に意思決定の早さだったり、案件のなかでの裁量権が大きいなと感じています。
ココ:KTEC入社前は、指示された作業をこなすことがほとんどでしたが、自分で考え提案して業務を進めていきたいという気持ちが芽生えたこと、上流から関わることができるプロジェクトマネージャーを目指したいと思うようになり、KTECに入社を決めました。またKDDIが親会社なので、最先端の技術に触れることができ、メーカーとキャリアの良いところを併せ持った点を魅力的に感じました。
嶋田: 新卒で入社した会社、前職ともにソフトウェア開発会社でしたが、自分のキャリアをステップアップさせるためには、高い水準でプロジェクトを推進していく、プロジェクトをディレクションする側の企業で働きたいと思い、KTECへの転職を決意しました。
■最新技術と多様なプロジェクトに挑む。海外出張のチャンスも
◇現在の仕事内容や印象に残っている仕事について、教えてください。
額:いま関わっている案件は4〜5つほどあり、例えばKDDIが手掛けているメタバースやXR関連の仕事があります。最新技術のプラットフォームのなかで新たに実装する機能の検討や、その周辺の技術調査などがメインになります。他にも、社内では部署間連携を活発に進めていて、部署の壁を超えてPMを担当している案件があったり、別の案件ではエンジニアとして開発を担当していたりと、色々な立場で案件に携わっています。
嶋田:額さんと同じく、複数の案件に関わっています。開発案件がだいたい3〜4件ぐらいあり、既存の保守案件が2〜3件が同時に動いているイメージです。案件の内容としては機能開発がメインなので、ひとつの案件につき、だいたい2〜3人のエンジニアを抱えて、PMとして案件を推進しています。基本的にはクライアントとコミュニケーションをとって体制を構築して納品する役割です。案件の主体者として推進しているので、直接的にエンジニアリングをする時間が中心ではないのですが、裁量の大きさを感じ、やりがいがあります。
瀧澤:冒頭でもお話ししましたが、私は今年の5月から大規模な開発案件に参画しています。この案件は、ある大手小売業様の接客業務に対するDXを推進するプロジェクトで、これまでの世の中にない新しい顧客体験を生み出そうとしています。KTECだけではなく、様々なベンダーから多数のメンバーが関わっており、現在は開発メンバーだけで30名ほどいる大きなプロジェクトです。マルチチームでのスクラム開発を行っており、困難もたくさんありますが、信頼し合えるメンバーと共にチーム一丸となってプロジェクトを推進しています。
ココ:私も同様に複数の案件を手掛けています。今後は新しい領域の案件も増やしていこうという部の方針もあって、コネクティッドカーの分野にも挑戦しています。コネクティッドカーとは、車のなかに通信モジュールを埋め込むことで、例えば事故が発生したりしたときにカスタマーセンターに自動的に音声を繋ぐことができるようになるのですが、その通信モジュールの評価を推進しています。
また、別案件では通信技術の仕様変更に伴ったシミュレーター試験のテスト項目を提案するために、つい先日はインド出張にも行っていました。新しい領域に挑戦できるのも面白いなと感じています。
額:私も今年、海外出張の機会があり、AWEという世界でも有数のXR関連(AR/VR、メタバースなど)の展示会視察に行きました。アメリカで毎年開催されており、今年はカリフォルニア州のロングビーチが会場になりました。
KTECからは業界の最新動向のキャッチアップや新規のビジネス開拓が目的で2名の視察者が参加しました。展示会もさることながら、その後のネットワーキングイベントでも様々な企業と情報交換ができ、とても有意義でした。
■成長と挑戦の瞬間。自ら探求するKTECのエンジニア
◇KTECへ入社してから経験した、印象に残っている仕事をひとつ教えてください。
瀧澤:今年入社ということもあり、特に印象に残っているのは先ほどお伝えした現在進行中の案件です。これまでの世の中にない顧客体験を生み出すプロジェクトのため、仕様や要求に対して参考となる先行事例がほとんどありません。便利で魅力的なサービスやオペレーションを何の技術を使ってどのように実現するか、プロジェクト内での議論はもちろん、KTECの他部署メンバーにもご協力いただきながら日々探求しています。
そして、立ち上げから参加することになったので、開発環境をゼロから自由に決められる裁量権の大きさを感じる一方で、責任も感じながら進めているところです。
また体制面でも、スクラム1チームからスタートし、現在は4チームになっているのですが、スクラムチームは増えすぎると課題が多く出てしまいます。複数のチームで回すまでの体制にはなっていないところから、LeSS(Large-Scale Scrum)というフレームワークを自分たちで学習・実践しながら、少しずつ改善を重ねています。多くの課題を乗り越えている最中ですが、これまでの世の中にない顧客体験を生み出すため、色々なことを探求していきながら楽しんでやっていきたいと思っています。
嶋田:私が印象に残っている仕事は、入社当時に関わった「auひかりテレビ」のテレビ視聴アプリの初期開発案件です。デバイスとアプリケーションを並行で開発する必要があったのですが、本来は並行で開発するものではないので、様々な困難がありました。プロジェクトの関係者も多かったので、かなり細かく案件の進捗状況の共有や合意形成を積極的に実施していたことをいまでも覚えています。開発完了まで、1年半ほどかかりましたね。
デバイスを開発している会社が台湾の会社だったので、海外にも出向いてコミュニケーションをとりました。国内外の様々な関係者とコミュニケーションをとる必要があったので、KTECならではの案件だったなと思っています。
ココ:私はKDDIが提供するサービス「あんしんウォッチャー」のプロジェクトが印象的です。最初の仕様定義から商品販売まで一連の作業に関わることができたことが大きかったです。ただ、開発者の想定と我々の品質水準の認識にズレがあり、開発当初のクオリティはあまり高いものではありませんでした。そこを重点的に改善するため、自らの立場に関係なく開発を担当するベンダーのオフィスまで出向いて駐在し、現地で定義や修正案について議論しました。嶋田さん含めて他部署の方と積極的に連携も取った結果、今年に入ってから賞を受賞するなどのプロダクトに成長させることができ、とても思い入れのある仕事になりました。
額:私は数年前、KDDI総合研究所が開発に取り組む「VPS(Visual Positioning Service:ヴィジュアル・ポジショニング・サービス)」と呼ばれる技術を、アプリではなくWEBブラウザで使えるようにしてほしいという仕事に携わりました。その開発を私が担当し、VPSの社会実装実験をいろいろとやらせてもらいました。そのときは、大手ビール会社さんが恵比寿ガーデンプレイスに持っている記念館や周辺施設を使わせてくださり、一時期は広場のベンチに座ってひたすらプロダクトを作り込む日々を送りました。
泥臭い作業を重ねながらも、日々少しずつ良くなっていくのを感じられることがとにかく楽しかったです。WEBブラウザ上はアプリケーションに比べて開発の制限が多いのですが、その中でいかにしっかりとしたものを作るかといった職人的な面白さもあり、印象に残っています。
◇具体的なお話をいただきありがとうございました。
皆さんのお話から、KTECには挑戦できる環境がたくさんあり、日々の困難を楽しみながら乗り越え、成長を続けていることがKTECの革新を生み出し、業界をリードしていく原動力になっていると感じました。
次回の記事ではKTECの働き方についてより深堀りをしていきます。次号もお楽しみに!
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