コードが世界に残る2週間。KTECインターンで実現させたオープンソースへの貢献

2025年8月、KDDIテクノロジー(以下、KTEC)の開発3部に玉川大学 工学部 ソフトウェアサイエンス学科の学生1名を迎えたインターンシップが実施されました。2週間の実習を経て、学生が書いたコードはインターネット上に公開され、国内外の誰もが使える技術資産として世界に残っています。
このインターンを企画・主導したのは、開発3部の小玉秀幸さん、サポートを担ったのは同部の寺井晴香さんと渡邉純平さんです。KTECならではのインターンについて、3名にお話をうかがいました。
開発3部 小玉 秀幸さん(インターンを主導、写真左)
開発3部 寺井 晴香さん (2022年入社、写真右)
開発3部 渡邉 純平さん(2024年入社、写真中央)
世界に公開される成果を、2週間でつくる
─2025年度に実施されたインターンシップの内容を教えてください。
小玉:「CHIRIMEN(ちりめん)」というオープンソースソフトウェアへの貢献をテーマにしました。オープンソースとは、ソースコードを公開し、誰もが自由に利用できるソフトウェアのこと。CHIRIMENは「CHIRIMEN Open Hardware」というコミュニティで開発/運用しているプロジェクトです。コミュニティへは有志のエンジニアがボランティアで参加しています。今回はインターン生や社内の若手エンジニアにも参加してもらいながら、KTECとしてCHIRIMENに貢献することを目指したんです。CHIRIMENへの貢献は、もともとKDDIと取り組んでいた時期もあったので、数年ぶりに復活することになりました。
KTECのインターンシップは毎年テーマが変わりますが、今回このテーマとしたのは若手社員も参加しやすく、インターン生とコミュニケーションしやすい題材だと考えたからです。また、自社業務をテーマにすると、学生が学校で発表する際に機密保持で伏せ字だらけになってしまいます。その点、最初からすべて公開できるオープンソースであれば、成果をそのまま社外へ持ち出せるという利点もありました。
寺井:具体的には、QRコードスキャナーを制御するプログラムの開発に取り組んでもらいました。スキャナー側にあるサンプルコードを、CHIRIMENで利用可能なJavaScript形式へ書き換える作業です。インターン生の方には、まずチュートリアルで基礎を学び、複数の候補から自らデバイスを選定し、試行錯誤しながらプログラム作成と動作確認を進めてもらいました。
渡邉:役割分担としては、小玉さんが経営層との調整やインターンの計画立案を、寺井さんが技術面を強力にサポートする体制です。僕はインターン生の方と年齢が近いこともあって、メンターとして精神的なサポートを担いながら、デバイス(QRコードスキャナー)の配線図作成なども一緒に進めました。
─インターン本番の前にも準備期間があったそうですね。
小玉:そうなんです。インターン生と向き合った期間は2週間ですが、その前に寺井さんたちが約2週間かけてドライラン(予行演習)を行っていました。チームとしては丸1か月、このプロジェクトに取り組んだことになります。
寺井:ドライランでは普段の業務とは性質が異なる内容を経験できて、自分自身のためにもなりました。また、実際に経験した内容をどう噛み砕き、インターン生に分かりやすく伝えるかを考える「教え方の学び」にもなりましたね。
小玉:成果として完成したドライバーはCHIRIMENのリポジトリ(ソースコードを管理・公開する場所)に反映し、世界中に公開しています。加えて、インターン生にKTECの面白いイベントにも参加してもらいたいと考えて、社内のテックカンファレンスでも動態展示として披露してもらっています。
積極的に話しかけ、手を止めて向き合う
─受け入れ担当として心がけたことを教えてください。
渡邉:話しやすい環境づくりです。こちらから積極的に声をかけるのはもちろん、話しかけられたときは作業の手を止め、きちんと向き合うようにしていました。また、昼食の時間が合えば一緒に食べに行くなど、コミュニケーションの時間を大切にしています。その際に活用したのが、部署を超えたメンバーの組み合わせで一定のランチ代の支給を受けられる「ランチサポート」というKTEC独自の制度です。インターン生も対象だったので、活用させてもらいました。
渡邉:今回はテレワークを一日体験してもらったうえで、出社メインで進めました。対面だと、相手の様子を見ながら最適なタイミングで質問でき、疑問を即座に解消できる良さがあります。インターン生の方も積極的に質問してくれましたし、技術的な話だけでなく趣味の話などの雑談もよくしたことで、自然に距離が縮まっていきましたね。
寺井:私はドライランをやっていたので、インターン生の方がつまずきそうなところにあらかじめ目星をつけておけたのが良かったです。全部答えを言い過ぎても良くないので、様子を見ながら困っていそうだったら助け舟を出すという姿勢を意識しました。
エンジニアとして面白い体験をしてほしい
─KTECのインターンならではの良さを教えてください。
小玉:エンジニアとして面白い体験ができることだと思います。採用という枠組みにとらわれず、「IT業界へ社会貢献をしたい」という想いで取り組んでいます。まずは何より、ものづくりの楽しさを肌で感じてもらいたいですね。
─今回の取り組みで、どんな成果が生まれましたか。
小玉:世界中のエンジニアや後進たちが学べる「技術の連鎖」を生み出したことです。今回インターン生の方が残した成果がオープンソースとして公開されたことで、彼のことを知らない人たちがそれを教材として使い、また次の世代へつなげていく道ができました。
公開にあたっては、たとえ作業履歴にケアレスミスがあったとしても、恥ずかしがらずに出し切ることが大切です。そうした試行錯誤と合わせて成果を公開するからこそ、世の中への貢献につながります。実際、今回の取り組みに対してCHIRIMENコミュニティのメンバーからも「素晴らしい仕事でした」「今後同じデバイスを使おうとする人の助けになる」といった声が届きました。だから、ぜひいろいろな人に出し切ることをチャレンジしてほしいですね。
コードを世界に開くことで、価値が広がっていく
─今回の経験を通じて、皆さん自身にはどんな変化がありましたか。
寺井:ドライランの際、外部へのコード公開を通じて、他者の目に耐えうるものを形にする自信がつきました。これまでは自分のコードを広く見てもらう機会が少なかったのですが、コミュニティの厳しいチェックを経て修正を重ねたことで、実用レベルの成果を出せる手応えを得られました。そのおかげで、ほかのオープンソースへの挑戦にも踏み出せそうな気がしています。また、教え方という面でも、今回のインターンで得た学びを今後社内の若手社員の方に教える場面で生かしていきたいですね。
渡邉:僕はこれまでは教わることがほとんどでしたが、今回教える側になる経験をしたことで、「教える側の視点」を持てたことが大きな収穫です。相手に伝わりやすい言葉を選んだり、成長を後押しする具体的なアドバイスを考えるといった経験ができたんです。また、教える中でこれまでは馴染みのなかった配線図作成を習得するなど、自分自身の知識の幅を広げることもできました。
─今回のインターンでの経験を、今後どのようにつなげていきたいですか。
小玉:今後も、インターンを機に再開したCHIRIMENコミュニティとの活動を継続していきたいと考えています。社内で完結する業務や作業だけに閉じず、社外への貢献も感じられるような取り組みを一過性のものとせず今後も大切にしていきたいですね。
─最後に、KTECのインターンシップに興味を持っている学生へメッセージをお願いします。
渡邉:自由度の高い環境で、新しい知識に触れる機会を楽しんでください。KTECはフリーアドレス制で、カフェスペースなどのリラックスできる設備もあり、集中して取り組める環境が整っています。その働きやすさを経験してもらいたいですね。
寺井:私もオープンで働きやすいKTECの雰囲気を直接体感してほしいです。どのようなオフィスで、社員がどのように働いているのか、実際の空気感を知ってもらうことが一番の判断材料になると思います。
小玉:興味がある方は、気軽に遊びに来てください。その結果、「KTECは面白い会社だから、ここで働きたい」と社員になる道もあれば、お客様やパートナーとして協働する道もあります。どのような形でもいいので、ここで一つのつながりを持ち帰ってほしいというのが本音です。毎年、受け入れるチームごとにテーマは変わるので、ご自身の目的や興味とインターンのテーマが重なれば、ぜひ遊びに来ていただきたいです。
─この取り組みを通じてCHIRIMENコミュニティとの交流が復活したことから、CHIRIMENが教材として使われている「Web×IoT メイカーズチャレンジ PLUS グランプリ決定戦」(2026年3月開催)にKTECがゴールドスポンサーとして協賛しています。IT業界や社会に貢献するKTECの活動は今後さらに広がっていくかもしれません。
今回も貴重なお話を聞かせていただきましてありがとうございました。
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