より自律的な組織へ!社員を巻き込んだパーパス策定のプロセスとは。
パーパス事務局
2023年度で35周年を迎えたKDDIテクノロジー(社内ではKTEC(ケーテック)の愛称)。
2023年には有志の事務局メンバー主導でKTECのパーパスが策定され、現在、自律的でより一体感のある組織を目指して浸透活動を進めています。
今回は、パーパス策定を先導した事務局メンバーの二人に、その裏側や、パーパスを通して今後どんな会社・組織を作っていきたいかについて語ってもらいました。
─早速ですが、自己紹介をお願いします。
田中:田中博章と申します。前職では携帯電話のプロジェクト開発に携わっていました。通信キャリアでより幅広い仕事を担当したいという気持ちから、KTECへ転職しました。
現在の業務内容は、主に通信端末の仕様策定から設計・試作・試験・生産までの開発管理を担当しています。
玉尾:玉尾賢吾と申します。前職で印刷会社のシステム開発部門で社内システムの保守や印刷工程自動化のシステム開発に携わり、2002年にKDDIテクノロジーに入社いたしました。
当初のKTECは、放送や報道業界向けのシステム開発をしていたので、最初はその分野のシステム開発・保守を担当していました。その後、2004年に携帯電話の開発にシフトするという大きな転換点で発足した、韓国メーカーと携帯電話開発プロジェクトに参画し、搭載アプリケーションの仕様策定に携わりました。それ以降はモバイルアプリの開発や品質評価、技術調査などを経験しました。現在は、モバイルシステム開発部門の管理業務に従事しています。
■「入社した人にKTECで楽しく仕事をしてほしい」という気持ちから事務局メンバーに立候補
─お二人が関わっているパーパス事務局とはどういう組織なのですか?
田中:事務局は、パーパス策定や浸透活動を先導する役割を担っています。
玉尾:委員会は各部門の部長と、各部から立候補してくれた人が参画し、委員会での決定事項の各部門への共有や、意見や情報の吸い上げを主に協力してもらっています。
事務局は補足すると計4名おり、委員会メンバーとしての役割に加えて、外部コンサルの方と調整しての委員会の遂行や、勉強会の開催といった企画運営を担当する形で役割分担をしています。
─なぜ事務局に参画されたのでしょう?
田中:不確実性が高い時代であることを背景に、変化への迅速な対応と持続的な成長を実現するために、自律的な組織を目指す企業が増えてきました。その中で、KTECも自律的な組織を目指し、ひとつの指針となる会社のパーパスを作ることになりました。
パーパスを作る上で、経営層が決めるのではなく社員が作ることが大事だと考え、会社からの事務局・委員会メンバーに応募しました。
会社には毎年新しいメンバーが入ってきます。そんな中、この数年で「入社した人にKTECで楽しく仕事をしてほしい」「会社をより良くしていきたい」という気持ちが芽生えてきました。そういった思いから、今回の立候補に至りました。
玉尾:私は、事務局と委員の公募があったタイミングで、新谷取締役から「ぜひ事務局をやってほしい」と声をかけていただきました。私自身も、パーパスが会社や社員にどういった影響を与えていくのか興味があったので、ぜひやらせてくださいと快諾しました。
■全社員アンケートを集計し反映。“いかに巻き込むか”を意識し進めた
─パーパスは、実際にどういった過程を経て作られていったのでしょうか?
玉尾:2022年10月に事務局・委員会が発足し、2023年の3月まで、半年かけてパーパスを決めていきました。
田中:具体的には、“KTECらしさ”や“理想のKTEC”は何か、全社員にアンケートを取って、キーワードを集計するところから始めました。
玉尾:事務局と委員会の独断で決めるのではなく、社員全員のKTECに対する思いを反映させたいということですね。とにかく社員を巻き込んで決めていくことを意識して進めました。
アンケート実施後、最初は外部コンサルの方が、集まったキーワードをベースに5案作ってくれたんです。ですが、まだ検討の余地があると感じ、5案を元にもう一度、委員会メンバーの15名ほどでディスカッションやワークショップを何度も行いました。そこで出た意見をさらに事務局で集計。共通する思いや重なる意味合いを考え、最終的に私たち事務局が改めて文言を作り直し、3個のパーパス案として紡ぎ出しました。その時点では、言葉のニュアンスは違えど、3案に込められている想いはすべて共通していました。最終的にその3案で全社員に投票をお願いし、「もっと楽しく。もっと面白く。あくなき探究心で。」がKTECのパーパスとして決定しました。
─策定から約1年が経過しましたが、パーパスが出来たことによる変化は感じていますか?
田中:パーパスがあることで「もっと楽しく、もっと面白くするためにはどういうことが出来るか、あくなき探究心で深掘りしているか」と、自問自答することで、さらなるアイデアを考えるきっかけになっています。
玉尾:私のチームは社歴の長いメンバーが多いこともあり、パーパスらしい行動が出来ている人が多いのですが、策定によってより意識するようになり、粘り強さや「より楽しく、面白くしよう」という意識が出て来ているように感じています。
全社として引き続き認知度を上げていきながら、理解して共感してくれる人を増やして、パーパスの浸透度を高めていこうと思っています。
■今後は“マイパーパス”の策定も予定。浸透活動を通して社員同士を繋げる役割に
─パーパスを通して、今後どんな会社・チームを目指したいと思っていますか?
田中:よりコミュニケーションを取って業務を進めていける組織にしていきたいので、パーパスの浸透活動を通して、社員と社員とを繋げる役割も担いたいですね。
─パーパスに向かっていくためにこれから目指していきたいことはありますか?
田中:パーパスの浸透と共に、次の段階として“マイパーパス”の策定も目指しています。自分がどうしたい、どうなりたいかを認識することで、会社のパーパスとの繋がりを意識できるので、今後取り組んでいきたいと思っています。
玉尾:経営層からは、「パーパスを目標管理の指標として活用する」ことも視野に入れるように指示をいただいているので、評価制度への落とし込みも検討したいと思っています。
また、KTECのパーパスには社員みんなの想いを込めて作られたものです。ぜひこれから入社してきてくれる方々にも、パーパスに共感してもらえると嬉しいなと思います。
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